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人にも植物にもやさしい日陰の庭【シェードガーデン】
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暑すぎる日本の夏に疲れ、シェードガーデンという 日陰に作る庭や花壇 が人気です。ひんやりとした日陰は人間にとって心地よい場所ですが、同じように 日陰を好む植物もたくさんいます。
日中ずっと日が当たるより、当たる時間と当たらない時間があるほうが快適なのは人間と同じです。
静かな日陰の中で、明るいグリーンや花が光っているように見える、日なたの庭とはまた違った魅力がシェードガーデンにはあります。
メリットがたくさんある日陰の庭
壁や塀などが作る日陰の場所は、強風や長雨、猛暑などの天候被害にあいにくいため、植物がダメージを受けず安定して育つスペースでもあります。
30度を超える日が当たり前のように続く夏の期間は、庭に出て植物の世話をする時間が負担になってきます。水やりや肥料、花がら摘みや掃除などの作業も楽しんでこそ。無理をしない環境作りはガーデニングを長く楽しむコツです。
日陰の状態に合わせて庭を作る
日陰といっても状態は様々。以下4つの環境はシェードガーデンに向いています。
環境によって適した植物が違うので、どの程度の日陰なのかよく確認して植物を選びましょう。但し、土が乾燥した日陰では植物の育生は難しいので、この場所を生かしたい時は、鉢植えやプランターなどを使って育てましょう。
個性的な葉色のカラーリーフや斑入りリーフなどを組み合わせることでグリーンのグラデーションが生まれ、花とはまた違った美しさ、瑞々しさを楽しめる庭が作れます。
【1】直射日光は当たらなくても、光と風は入る 明るめの日陰
【2】1日のうち2~3時間くらい日が当たる 乾いた半日陰
【3】日光がほとんど当たらない 暗い日陰
【4】雨が溜まるような湿った日陰
日陰の状態に合わせた植物えらび
【1】直射日光は当たらなくても 光と風は入る 明るめの日陰
ホスター(ギボウシ)
シェードガーデンの代表的植物、ホスター(ギボウシ)。耐陰性、耐寒性が強く、世界中で育成されている多年草(宿根草)です。
約40品種もあり葉色や形、大きさも実に様々なので、数種類のホスターを組み合わせたホスターガーデンも人気があります。
ホスターとアジュガ
ヒューケラ(ツボサンゴ)
耐寒性が強い常緑多年草。葉の色と形が豊富で明るいカラーも多いので、日陰の庭を明るくにぎやかにしてくれます。
常緑性で一年を通して姿が変わらず、初夏から夏に花を咲かせます。
アジュガ
シソ科の多年草。花期は3~5月。旺盛に増えるのでグランドカバーにもおすすめです。
ニューサイラン
常緑性の多年草。赤胴色や黄緑、グレーなど葉色が豊富。シャープで立体感がある姿が庭のアクセントになります。
ムスカリ
球根植物の多年草。一度球根を植えると自然分球で増えていきます。
キョウガノコ
バラ科の多年草。寒さと病害虫に強いので育てやすく、和風の趣きがある日本の植物。
シュウメイギク
キンポウゲ科の多年草。開花期は8月~11月頃。日陰でも次々と花が咲き、庭が華やかになります。
クリスマスローズ
キンポウゲ科の常緑の多年草。冬の寒い時期に可憐な花を咲かせ、繊細なニュアンスカラーが人気です。
シモツケ
バラ科の落葉樹。特に世話をしなくても育つ丈夫な樹木です。
チョウジソウ
キョウチクトウ科の宿根草。初夏に涼し気な小花をたくさん咲かせます。毒性があるのでペットが食べないように注意しましょう。
ジギタリス
鈴のような花弁が可愛く色も豊富なため人気のある草花。本来は多年草だが暑さに弱いため1~2年で枯れることがよくある。毒性があるのでペットが食べないように注意しましょう。
ヒメシャガ
アヤメ科の多年草。日本原産で山などによく咲いています。世話は特に必要ないほど丈夫で初夏に花を咲かせます。日陰の中で花が光っているように見え情緒があります。
フウチソウ
イネ科の多年草。風に揺れる姿が爽やかです。明るい葉色を選べば日陰も明るく見えます。
【2】1日のうち2~3時間くらい日が当たる 乾いた半日陰
ホスター(ギボウシ)
ヒューケラ(ツボサンゴ)
フウチソウ
アジュガ
クリスマスローズ
ヤブラン
ヤマアジサイ
昔から日本の野山に自生していた野生種。アジサイよりもやや小型で、色も形も種類豊富。
バイカウツギ
アジサイ科の落葉低木。夏に香りのよい小花をたくさん咲かせます。
ベルゲニア(ヒマラヤユキノシタ)
常緑性の多年草。早春にピンクの小花を咲かせます。一度根づくと長年元気に育つ丈夫な草花で、グランドカバーにもおすすめ。
ノリウツギ
アジサイ科の落葉低木。可憐な小花が円錐状につき、7~9月頃に開花します。
ミヤマオダマキ
キンポウゲ科の多年草。品種が多く、一重咲や八重咲、ピンクや白、黄色などがあります。
アガパンサス
ユリ科の多年草または多年草で花期は6~7月。長い茎の先端に花を咲かせます。
シラー カンパニューラ
シラー ペルビアーナ
シラー
ヒヤシンス科の球根植物で花期は3~5月。品種によって色、形は様々に異なります。植えっぱなしでも自然分球で増えていきます。
ツワブキ
キク科の常緑多年草。艶のある葉がこんもりとよく茂ります。10月~12月に花が咲き、葉の色、花の色も豊富です。
ヤブミョウガ
ツユクサ科の多年草。日本の薄暗い林や藪に自生していて夏に白い小花を咲かせます。
アスチルベ
ユキノシタ科の落葉多年草。雨に強く、梅雨でも明るく花を咲かせます。
ヤブコウジ
常緑性低木。十両とも呼ばれ昔から日本人に親しまれてきました。黄や白の斑入りを選ぶと明るくなります。
ティアレラ
ユキノシタ科の常緑多年草。花期は4~5月。日陰でもたくさん花が咲き丈夫なのでガーデニング初心者にもおすすめです。
【3】日光がほとんど当たらない暗い日陰
ホスター(シーボルディアナ エレガンスなどのブルー系葉色、濃い緑葉の品種)
インパチェンス
ヤブラン
ユリ科の常緑多年草。よく増えるのでグランドカバーとしてもお勧めです。葉に白い斑入りの品種を選ぶと明るい印象になります。
ラミウム
シャガ
シダ類
【4】雨が溜まるような湿った日陰
ホスター
キョウガノコ
ユキノシタ
セキショウ
シェードガーデンの土壌づくり
長い間放置していた所の場合は、まず土壌を整えます。
植物は根が一番大事です。健康な根の育生はよい土壌作りから始まります。
深さ20~30cm位まで土を耕し、ごみなどは取り除き、箱や黒いビニール袋などに入れて日の当たる場所に一日おいて日光消毒します。
その後、元の場所に戻して 腐葉土や堆肥、培養土、緩効性肥料などを混ぜて土を柔らかく整えます。
水捌けが悪い土壌の場合は、根の発育が悪くなり根腐れを起こしたり植物が育ちにくくなるので、土にパーライトや砂、砕石、軽石などを混ぜて 排水性と通気性を改善してください。
シェードガーデンの水やり
水やり基本的には控えめで大丈夫です。直射日光が当たらないので、地面の表面が乾いていても地中には水分がある場合が多いでしょう。
しばらく雨が降らず地面が白っぽくカラカラに乾いたらたっぷりと水をやりましょう。
シェードガーデンの湿気対策
日陰・湿気・蒸れは病害虫には好環境になります。
枝葉が隙間なくぎっしりと茂りすぎると風が通らなくなり、湿気が溜まり蒸れが発生します。
きれいに育っている葉っぱを切るのは気が引けることもありますが、日が当たらず乾燥しにくい分、風で乾燥できるようにしっかりと剪定し、風通しを良くしましょう。
照明器具や、明るい色のレンガや石などで雰囲気づくりを
シェードガーデンは葉の植物が多くなり、光が当たらなかったりするので、明るい色の物を置くと映えます。おしゃれな照明器具を置いたり、明るい色のレンガやタイル、砂利などで花壇やフレームを作って楽しんでみましょう。
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