今回は設計部のmanaが担当いたします。
私たちが生きていく上で大切な住まい。
色んな形があります。
持ち家、借家。
戸建て、集合住宅。
核家族世帯、二世帯、一人暮らし、シェアハウス。
などなど、ライフスタイルに合わせて人それぞれです。人それぞれではありますが、家族が増えたときやペットを飼いたいと思ったときに、戸建て住宅の購入を考え始めることが多いのではないでしょうか。
戸建て住宅を購入したいと思った時まず検討するのは、住みたいエリアの選定と、新築にするか中古住宅にするかです。エリアは勤務先やお子さんが通う学校によって左右されます。スーパーやコンビニ、病院など生活に必要な施設の位置も気になります。ですが、あれやこれやと条件をたくさん並べると窮屈になり疲れてしまって決められなくなります。条件100%を目指すのではなく、優先順位をつけ70~80%を目指すとよいかと思います。
風致地区や建築協定エリア
外構業者目線からお話しすると、エリアを決める時に気にしておいた方がよい点は、そこが風致地区や建築協定、地区計画のエリア内かどうかです。
これらはいろんな制限や決まりごとが設けられています。例えば駐車場は2台停めたいと考えていても、風致地区エリアで敷地の30%を緑地にしないといけない場合、緑地の面積が優先されるので、駐車場が1台しか設けられないこともあります。
お庭に広いウッドデッキを作りたいと思っていても、緑地面積が優先で作られないことも多いです。また、外壁をアクセントで一部パステルカラーにしたいと思っていても、建築協定でマンセル値の範囲が設けられていてできない場合があります。(※マンセル値:色を色相・明度・彩度で表す値)
なかなか気づきにくいですが、このようなエリアであれば制限や決まりごとは確認しておいた方がよいでしょう。
住みやすい地域のポイントとしては、第一種低層住居専用地域があります。こちらは設計の森「第18話」をご覧ください。
新築は分譲住宅と注文住宅
分譲住宅は土地・建物・外構(別の場合もあり)も含め販売されています。分譲会社が安く土地を購入し、資材を大量発注するなどコストを抑えて比較的安く購入することができます。但し、間取りや外構等が決められないため使い勝手が悪いと感じることが出てくる可能性があります。注文住宅は自分でカスタマイズができ細かいこだわりまで取り入れることができますが、その分費用がかかります。外構も建物とは別で費用をみないといけません。
中古住宅
中古住宅は安く購入することができます。資金的に難しいので新築ではなく中古を選択するというのが多い理由かと思います。フルリフォームされて販売されているものもあれば、設備等が古いままの状態で販売されているものもあります。また流行りのリノベーションをしてこだわりを活かした住まいにする場合もあるかと思います。このような場合は費用がかかりますので、総額が大きくならないよう注意が必要です。
外構計画を考えるタイミングは重要
注文住宅で購入する場合、建物と外構は別の場合が多いです。前出の通り別で費用をみないといけないので建物や家具、家電、インテリアに予算を見がちで外構にお金をかけられないというのもよくある話です。外構の費用もしっかり見ておきましょう。
建物の間取りやインテリアを先に決めていて、外構は最後だし考えるのは着工後や完成直前でもいいかな、と思っていたら思い通りの外構ができなくなることもあります。例えば、木を植えたいと思っていた所に会所や配管が通っていると植えることができません。
アプローチ部分にたくさんの会所が…。そんな事態を避けるためには、早い段階で建物を設計している業者様と連携が取れれば位置を変更できます。
また、アプローチに照明がほしい、ガレージにもお庭にも・・・とあちらこちらに照明が必要となっても、ジョイントボックスと言われる配線出し、もしくは外部コンセントがないと電源がないのでつけることができません。
ジョイントボックスは建物内部のスイッチと繋げることもできるので、例えばアプローチとガレージのスイッチを同じにするか分けるか、スイッチの場所をリビングにするか玄関にするか、などの設定もできます。これらも早い段階で建物を設計している業者様と連携が取れれば理想に近づきます。
散水栓や立水栓
散水栓や立水栓を車を洗うのに使いたい、植木に水をあげるのに使いたい。でも使いやすい場所にあるでしょうか?生活していく上で必要な場所にあるのか確認しておきましょう。
【関連記事】
◆アプローチ計画について
◆駐輪・駐車スペースの計画について
◆植栽も大切な要素です。
◆住まいづくりのヒントになる要素が「設計の森」ではたくさん紹介されています。ぜひ参考にしてみてください。
戸建て住宅の購入は非常に大きな買い物です。ほとんどの方が一生に一度のことで、後悔のないようにしたいものです。また、外構計画についてのご相談がございましたらお気軽にお問い合わせください。
設計の森では、設計部社員が情報を提供しておりましたが、今40話をもちまして最終回とさせていただきます。これまでご愛読いただきました皆様、本当にありがとうございました。
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