設計部の愛です。
今回は森の役割についてのお話です。
世界の森林面積は陸地の約30%を占め、日本国内で見ると約70%が森林です。日本は世界でも有数の森林国です。
では、森林には具体的にどのような役割があるのでしょうか。
① 地球温暖化の原因である「二酸化炭素」を吸収し「酸素」を排出してくれる
地球温暖化の原因となるガスの中でも二酸化炭素はもっとも温暖化への影響度が大きいガスです。
その影響で、例えばホッキョクグマは、獲物を捕らえにくくなり、休む場所がなくなっています。
② 土砂災害を防ぐ
森は、地中に張り巡らせた樹木の根によって土壌を斜面に繋ぎとめる能力を持っています。
また、土壌の表面を覆う落ち葉や枝、かん木、下草等によって降雨などによる土壌の流出を抑え、
土砂崩れ等の土砂災害を未然に防ぐ働きをします。
③ 水を蓄える
森の土壌は、有機物や様々な生物によってスポンジのような構造をしています。
雨水を地中に浸透させる能力が土だけの裸地に比べて3倍程度あり、雨水を十分に土壌の中に蓄えて、
ゆっくりと河川に流すことが出来ます。その為、川の水量が急激に変化する事なく洪水や渇水といった
水害を防ぐ事ができます。
④ 快適な生活環境をつくる
ちり・ほこりや汚染物質などの吸収機能や防音機能、風を弱める効果、
森林の蒸発散作用により夏場の気温を低下させる効果もあります。
住宅においては、樹種や植える場所を考慮し、快適な住宅環境を作り出す事が出来ます。
又、木の家には天然の調湿効果があり、ダニも行動を抑制し、触れたときにぬくもりを感じます。
⑤ ストレス抑制・リラックス効果
樹木や草などの植物は、自分自身を守るために出すフィトンチッド。その香りが癒しや安らぎを与えてくれる効果を持ちます。
血圧が下がり、脈拍も落ち着き、身体的ストレスや精神的ストレスを緩和させる効果があります。
また、木目には1/fゆらぎが存在し、視覚的にもリラックス効果があります。
森林は、人々の生活・地球環境の問題と深い関わりがあります。
森林資源を守ること、次の世代を考えたひとりひとりの行動が未来の地球を作ります。
私たちのこども、またそのこども達の為、動物たちの為に美しい地球の自然を残していきたいです。