動物が楽しく健康的に過ごせる庭づくり
ペットたちは私たちに癒しや喜びをくれますが、彼らにも本来の「自然の中で過ごす」という本能的欲求があります。特に犬やうさぎ、フェレットなどの小動物にとって、自然の中で体を動かすことはストレス解消や心身の健康維持に欠かせません。今回は、人間の家で共に暮らしてくれる大切な動物達のために、安心・安全で気軽に自然とふれあえる庭づくりのポイントをご紹介します。
なぜ「自然にふれられる庭」が必要?
動物たちにとって、土の感触、太陽の光、風のにおい、草や木の存在は本能を刺激する大切な要素。毎日散歩に行くことが理想でも、天気やスケジュールの関係で難しい日もありますよね。そんなとき、自宅の庭に安全なスペースがあれば、気軽に外に出してあげることができます。
庭が「小さな自然」となれば、動物たちはそこを遊び場として、またリラックスの場として活用でき、心身の健康維持にもつながります。
安全・安心の芝生選び:ドッグラン向きの芝生は?
ワンちゃん達が遊ぶのに最も適しているのが、天然芝生です。芝生の生えた地面は柔らかいので足腰や肉球にも優しくケガの心配もありません。また、夏は温度があがりにくく、冬は冷えすぎず過ごしやすく、思いきり走ることが出来ます。
芝生は種類がたくさんあるので、強くて回復力の高い品種を選ぶ必要があります。
高麗芝(こうらいしば)
日本の気候に適した代表的な芝。丈夫で再生力があり、犬の走り回る足跡にも強い。ただし、冬は休眠し茶色くなります。
◆ 愛犬がお庭を走り回れるように、お客様ご自身で芝生を張ったお庭の施工実例はこちら↓
ティフトン419(ティフトングラス)
非常に強靭でドッグランやゴルフ場、競技場等でも使われる品種。踏みつけや擦り切れなどのダメージに強く、回復も早く繁殖力が強い。夏芝のため冬は休眠します。
お手入れが難しい場合は高品質人工芝がおすすめ
メンテナンスが楽な人工芝は、各メーカーから「ドッグラン用人工芝」も販売されています。「通気性・透水性・抗菌性」がにおい対策や衛生面でも重要なので、それを明記されたものを選びましょう。葉が長いものだとよりクッション性が高くなり、足腰にかかる負担を抑えてくれます。土がなくなり草も生えないのでワンちゃんに土や草がついたり、虫の発生もほとんどないので衛生的です。ただし夏は表面が熱くなりやすいので、散水や涼しい時間に出してあげるなど気を付けてあげる必要があります。
弊社施工例:
ニオイ対策・衛生管理
ワンちゃんがお庭でよく遊ぶようになると、やはりニオイ問題も出てきます。「尿の放置+排水性の悪さ+雑菌の繁殖」が原因になり、アンモニア臭を抑えるためには消臭剤や消臭砂が効果的です。
消臭剤にはバイオ酵素菌系やクエン酸系のスプレータイプがあり、尿を分解・中和してにおいの根本を抑えます。使用後すぐに撒くことで菌の繁殖を防ぎ、衛生的な環境を保つことができます。人工芝の表面にも使用でき、定期的なケアとして取り入れるのがおすすめです。
消臭砂にはゼオライトや竹炭などの天然素材が使われており、アンモニア成分を吸着してにおいの発生を防ぎます。主に庭の一角や犬用トイレスペースに敷き詰めて使用し、定期的に天日干しや入れ替えを行うと効果が持続します。
脱走できない囲い・フェンス
ワンちゃんはジャンプ力があるので、飛び越えない高い囲いが必要です。個体差がありますが犬の高跳びの世界記録が1.73mだそうなので、大型犬なら1.8m位 あれば安心でしょう。小型犬・中型犬ならもう少し低くて大丈夫ですが、なるべく高い方が安心ですね。
またフェンスの下に穴を掘って逃走することもあるので、フェンスの真下は土ではなくブロック等掘れない様にする必要があります。神経質な犬の場合は、外が見えない目隠しタイプにしてあげると良いそうです。形状は格子状など足の掛けやすいものよりは、縦格子などの足の掛けられないものが安心です。また近くに踏み台になるものがあると登って脱走することもあるので置かないようにしましょう。
フェレットは狭い隙間からも出てしまうので、目の細かいメッシュフェンスで囲って安全を確保しましょう。
◆ワンちゃんがお庭を走り回れるように外構を造ったお客様の施工実例はこちら↓
ウッドデッキ
リビングの窓に設置すればそのままデッキに出れ、汚れず安全に遊ぶことが出来ます。ウッドデッキの素材には天然木と人工木があります。
◆ 天然木のウッドデッキ
本物の木の温かさと気持ち良さはやはり格別です。しかし自然素材の為、色褪せ・腐れ・ささくれ・反り等の経年劣化の短所も理解する必要があります。
最近は天然木の短所を最小限に抑え、屋外使用での耐候性を高める加工を施したり、「防腐・防蟻 10年保証」のあるマクセラムデッキなどもあります。
◆ 人工木のウッドデッキ
繊細な木質のニュアンスを再現しながら、腐りにくくシロアリやささくれの心配もなく、お手入れが非常に簡単です。しかし夏場は表面温度が熱くなる問題があります。LIXILやYKKapなどの最新の人工木ウッドデッキは構造や素材の研究で熱くなりにくい商品が出ていますが、やはり真夏は日よけシェードやオーニングなどで日陰を作ったり、水まきするなどの対策が必要になります。
◆ ワンちゃんのためにウッドデッキを設けたお客様の施工実例はこちら↓
日よけシェードやスロープ、ゴムチップ舗装など、ワンちゃんへの愛が溢れたお庭造りです!
天候に左右されず遊べるガーデンルーム
ガーデンルームは外の自然光や風を感じられながら、雨風をしのげる半屋外空間。犬は外を眺めたり日向ぼっこをしたりするのが好きなので、安心して過ごせるスペースになります。また、雨や猛暑、寒さ等の天候に左右されず過ごせるので、ストレス軽減にもなります。
開放感のある屋根付きテラス
ガーデンルームほど囲われていないため、開放感があり、気軽に外気浴や日向ぼっこが楽しめます。犬は外の匂いを感じるのも大好きなので、風通しの良いテラスは過ごしやすい場所になるでしょう。
ただし注意点もあります。脱走や落下防止のため、リードはしっかり固定し、低い柵や植栽で行動範囲をやさしく仕切り、ペットがテラスにいる間は人間もそばにいてあげましょう。また、夜は照明に虫が寄ってくるので、防虫対策は必須。特に夏場は要注意です。
◆ ワンちゃんのためにテラスを設けたお客様の施工実例はこちら↓
気持ちよさそうに風を感じています。作って良かった!
ペットが遊ぶのに不向きな床
・土間コンクリート、タイル、石貼り、砂利
硬い素材でクッション性がないので足腰に良くありません。また夏は暑く冬は冷たく雨で滑りやすくなることもあるので、ワンちゃん達にとっては居心地のいい場所ではないといえます。ただ、夏でも日陰の部分は高温にならないので、部分的に作ってあげると涼むスペースとして活用できます。その際は滑りにくい表面がザラザラしたものを選び、テラス屋根やキャノピー、パーゴラなどの日よけアイテムを付けて表面温度を管理してあげましょう。
砂利は、種類にもよりますが角がある物もあるのでケガにつながる可能性があり、あまり適していません。
飼い主もラクになる!メンテナンスの工夫
お庭の管理はなるべくシンプルにするのが、日常的に使いやすい状態を保つコツです。
犬・うさぎ・フェレットに優しい植物選び
庭には植物を植えて、植物のニオイも嗅がせてあげましょう。但し動物に毒性のある植物は700種以上あるといわれていますので、事前に調べて安全な植物を選ぶことが重要です。
◆ 安全とされる植物(※但し完全に無害とは限らないので注意を)
・ローズマリー・タイム・キャットニップ:香りが良く虫よけ効果も。少量であれば多くの動物に無害です。
・カモミール(ローマン種):リラックス効果があるハーブ。ただしジャーマンカモミールは避けること。
・ペニーロイヤルミント:ダニ、ノミを避ける作用あり。
・クローバー:地面を覆うのにも使え、うさぎの好物でもある。
・ナスタチウム:花も葉も食べられるエディブルフラワー。
・イチゴやベリー類:果実を一緒に楽しめる。
◆ 毒性がある植物
アイビー、アサガオ、アジサイ、キキョウ、キョウチクトウ、エゴノキ、トマトの葉と茎、チューリップ、ユリ、スズラン、スイセン、シクラメン、クリスマスローズ、ベゴニア、ナンテン、ニチニチソウ、ジギタリスなど
自動水やり機・雨水タンクでラクに水やり
自動水やり機(自動潅水システム)は、設定した時間や水量に応じて自動で水やりしてくれる装置です。タイマー式ホース水やり機やドリップ式潅水チューブ、スプリンクラー式があります。水やりだけでなく、夏場の打ち水もでき、表面温度を下げることができます。
便利なシャワープレイス
スタンドタイプは立ったままの楽な姿勢でワンちゃんのシャワーができ、腰への負担がかかりません。温水も使えるので一年中快適で、野外用コンセントがあるのでドライヤーもかけられます。
リードフック や 排水口 ヘアキャッチャー、野外用コンセントなど機能性も抜群です。
弊社施工実例:
ドッグポール、ドッグパーキング
オンリーワン【ドッグポール パピースタンド】
場所を選ばず手軽に設置できえるドッグパーキング。
ペットが楽しめるお庭を造りたい!という方は、お気軽にご相談ください。