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フジ・エクステリア

第31話「色の対比と同化」

今回は設計部のmanaが担当いたします。

 

色によるマジック!?

色の対比同化についてお話します。

 

 

色の見え方は背景色によって変化することがあります。

2つの色が影響しあい、その違いが強調される現象を「対比」といいます。

対比には『同時対比』『継時対比』があります。

また、囲まれた色や挟まれた色が、その周囲の色に近づいて見える現象を「同化」といいます。

 

それぞれの解説の前に「補色」についての説明をします。

色相環で正反対に位置する色の組み合わせです。

矢印のように正反対に位置するのが補色の関係です。

 

 

では『同時対比』の具体的な例をみましょう。

 

 

色相対比

中心の色が背景色の補色に近づいて見える現象。

背景が赤色の中に黄色をおくと、その黄色は緑がかって見え

背景が緑色の中に黄色をおくと、その黄色は赤がかって見える。

 

 

明度対比

明度の違った色を並べると明度の差が大きく見える現象。

同色でも背景が明るければ暗く見え

背景が暗ければ明るく見える。

 

 

彩度対比

同系色の色で鮮やかさが違う色を並べると、差が大きく見える現象。

派手な色はより派手に、地味な色はより地味に見える。

 

 

補色対比

補色を並べると、互いに彩度を高めあい、両色とも鮮やかに見える現象。

 

面積対比

色の面積の大小によって起こる現象。

面積が大きいほど、明るく鮮やかに見える。

例えば、壁紙の色見本を見た時の色より、室内に貼った時の方が明るく鮮やかに見える。

 

 

次に『継時対比』についてです。

ある色を凝視した後に白いところを見ると、補色が映りだされます。

これを「補色残像」といいます。

まず、この赤をジッと10秒程度見てください。

そして直ぐに白いところを見てください。

うっすらと緑が見えないでしょうか?

美術の授業等で体験された方もいるかと思います。

 

この補色残像によって生ずる対比効果を継時対比といいます。

赤を見た後に補色の緑を見ると、その緑が鮮やかに見えます。

 

 

最後に『同化』についてです。

先程ご紹介した明度対比は背景が暗い方が明るく見えましたが

このように

白い線を引いたグレーの方が明るく見えるのが同化です。

周囲の色が細かく、線が細く、囲まれた色と似ている場合に同化が生じやすいです。

 

 

いかがでしたでしょうか?

人間の目は不思議だなぁと思える現象ですよね。

様々な場面で遭遇するカラーコーディネートの参考にしていただければと思います。