好評お庭とエクステリアのアドバイスフェア実施中

フジ・エクステリア

第29話「カーポートと駐車スペースの計画」

設計部の愛です。

 

今回は、カーポートについてのお話です。

まず、カーポートを設置する主な目的は、

車を 霜や雷雨、雪、強い日差しから守る事 です。

車の上に屋根があれば、雨の日も乗り降りがしやすくなります。

また、夏には強い日差しを遮り、車内の温度上昇を和らげ、

冬には霜が降りるような寒い日もやかんにお湯を沸かして・・・

というような事はしなくてもよくなります。

 

そんな機能性バツグンのカーポート屋根。

一般的に屋根に使用されている素材はポリカーボネートです。

まず、このポリカの特徴から。

ポリカは、ガラスの200倍以上の強度を持ち、

ハンマーで叩いても割れない、とても強い素材です。

その上エクステリアに使用されるポリカは、紫外線をほぼ100%カットします。

透明性が高く、有害な紫外線はカットしながらも、明るさはそのままです。

 

対して、ポリカの弱点は傷が付きやすい所です。

屋根が汚れた時、2階のベランダからデッキブラシで擦る・・なんて事はNGです。

水で洗い流しましょう。各メーカーで様々な呼び名がありますが、

透明なポリカよりもすりガラス調のものを選ぶと、汚れや傷は多少目立ちにくくなります。

 

次に、カーポート設置時に注意しなければいけない点です。

 

・柱部分に給排水やガス等の配管がないか

・屋根と建物の窓やドア、建物の付属物との取り合い

・設置場所の条件により、耐風圧強度

・オーバードアとの取り合い

・カーポート下の土間のデザイン(草目地は不向き)

 

新築時、カーポートは後で。と考えられる方も多いと思います。

その場合は、新築時にその事を伝えて頂けると配慮できるので、

いざ、カーポートを付けようという時に施工しやすくなります。

 

 

駐車スペースについて

 

最近は都市部でも、駐車スペースとして

2~3台分を確保して欲しいというお施主様が増えています。

家族が所有する車+来客用の駐車スペースがあれば、理想的ですよね。

 

しかし、宅地面積が十分に確保できない今日の住宅事情では、

車1台のスペースは大きなウエイトを占めます。

玄関先は駐車スペースとアプローチだけになってしまう場合も少なくありません。

 

今回は、駐車スペースを考えるときに必要な

様々な寸法を具体的にみていきたいと思います。

 

まずは、車体寸法から。

 

軽自動車

全幅1480以下×全長3400 以下×全高2000以下

普通車(5ナンバー)

全幅1700以下×全長4700 以下×全高2000以下

普通車(3ナンバー)

全幅2500以下×全長12000以下×全高3800以下・・・

 

3ナンバーの寸法が参考にならないので、トヨタのアルファードの寸法を。

全幅1850×全長4935×全高1950

 

ちなみに、全幅にはサイドミラーの寸法は含まれていません。

(+300位必要です)

 

次に、アルファードを例に駐車に必要な寸法をみていきます。

駐車スペースの計画 必要な広さ ガレージ カースペース

駐車スペースの計画 必要な広さ ガレージ カースペース

 

図の通り、車体寸法に加え

車の乗り降りに必要な寸法、バックドアを開ける時に必要な寸法を

考慮する必要があります。

広ければ広いほど乗り降りはし易いですが、

だいたい幅3m、奥行6mあれば駐車スペースとして

充分だといわれています。

(ちなみに、軽自動車では幅2.8m、奥行4.4mです。)

 

次に前面道路の幅員と駐車スペースの間口についてです。

必要な駐車スペースの間口は前面道路の幅員に大きな影響を受けます。

普通自動車の場合、

前面道路の幅員により必要な駐車スペースの間口が変わります。

 

 道路幅員6mの場合→間口2.5m

 道路幅員5mの場合→間口2.8m

 道路幅員4mの場合→間口3.7m

 

駐車スペースの計画 必要な広さ ガレージ カースペース

 

又、駐車形態や敷地の高低差によっても必要スペースは異なります。

 

道路と平行駐車の場合

駐車スペースの計画 必要な広さ ガレージ カースペース 平行駐車

 

道路の高低差がある場合

 

では、2台駐車の場合は?

 

直角駐車(並列)の場合

駐車スペースの計画 必要な広さ ガレージ 直角駐車 2台 並列駐車

 

直角駐車(縦列)の場合

駐車スペースの計画 必要な広さ ガレージ カースペース 縦列駐車

 

斜め駐車の場合

図1:間口8m、奥行6mの敷地に駐車スペースとアプローチを分けました。

それぞれ、必要に応じた十分な空間が確保出来ています。

 

図2:同じ敷地に斜め駐車した場合、どうなるかを示した図です。 

デッドスペースも多く、アプローチを満足に取ることが出来ません。

それに、道路に面した敷地の角、〇の部分にぶつかってしまいそうです。

 

この様に、斜め駐車プランでの大きなデメリットは、

デッドスペースが多く、敷地のロスが大きい

十分な敷地の間口が必要であるという事です。

そして、周辺道路を考慮し、十分に検討してからでないと

入出庫が不便になってしまう可能性がある為、注意が必要です。

 

図3:間口は10mです。10mあれば、アプローチも十分に確保出来ますね。

先ほど、デッドスペースが多くなる事がデメリットであると言いましたが、

逆に言うと、変化に富んだおもしろいプランニングが可能だという事でもあります。

隅切りしたコーナーを植栽スペースに出来るため、

駐車スペースをデザインしやすいというメリットもあります。

 

ちなみに、高速道路のサービスエリアでも、このような斜め駐車で停車する所が多いです。

サービスエリアは大体一方通行なので、駐車しやすく、出やすい。

方向がわかりやすく、逆走の防止効果があるとの事。なるほど。。

 

話が逸れましたが、

一般住宅でも前面道路があまり広くない場合、斜め駐車は威力を発揮します。

図4

 

図5

図4も図5も、前面道路4mの場合の出庫の形を示しました。

入出庫の方向が制限されますが、駐車しやすく、出庫もしやすいですね。

 

ご相談はお気軽にご連絡ください!

フリーダイヤル:0120-31-4128

メールフォームはこちら